2階のテラスから中庭を望む。シンボルツリーであるジューンベリーの実を摘んでジャムをづくりを楽しむのだそうです。

K邸は、隣家との仕切り塀と自邸に挟まれた細長いアプローチと中庭(パティオ)に「グリーンルーム」の息吹が吹き込まれた住まいです。
門扉を開けると、そこはヨーロッパの街を思わせるしっとりとした石畳がしつらえられています。石畳の左右にはローズマリーやラベンダー、ブルーベリー、ギボウシなどの季節の草花がきれいに植えられています。そして石畳の先、左手のいくぶん奥まった部分に玄関。その前に設けられた中庭のスペースが、心落ち着く空間です。
中庭に立ち、アプローチを振り返って気づくのは、アプローチさえも中庭の一部として見せてしまう巧みな工夫。それは、狭い敷地に建つ家ならではの、アプローチと中庭を区切らずに融合させ、実際の広さ以上の広がりを演出するという技法です。


門扉からの眺め。石畳の階段の奥に中庭があります。

 

いましも奥様がお子様たちと鉢植えの真っ最中。
「住まいは3階建て。お隣の建物も迫っていますから、もっと暗くなるかと思っていましたが、思いの外光が差し込みます。玄関をコの字に奥まらせて、その前に中庭をつくったからでしょう。決して広い庭ではありません。でも、広すぎる庭だと、きれいにしようとついつい頑張ってしまうもの。これくらいなら、ひと汗かく程度で丁度いいですね」
K邸の中庭には四季の変化が確実に訪れます。夜の帳が降りれば、照明が石畳をやわらかく灯し、日中とはひと味違ったしっとりした風情を漂わせてくれます。それらは訪れるお客様へのもてなしの心の現れでもあるのです。


右手に門扉、左手に車庫のある構え。

 

 


中庭には、弊社がしつらえた植え込みと、奥様お手製の鉢植えが並んでいます。